ロールシャッハテストB

まさみの18禁オリジナルBL小説ブログ。

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二話

 所長室では尋問が行われていた。
 神経質なまでに整理整頓が行き届いた執務机は鏡のような光沢を放っている。
 黒革の椅子に身を沈めた但馬の足元には一匹の犬がいる。
 荒い息を吐くドーベルマンの頭を気まぐれに撫でながら、机を隔てて対峙する少年をねめつける。机のちょうど正面に用意された椅子に座らされているのは、明るい藁色の茶髪の少年。
 俯き加減でいるため前髪に隠れた表情は定かではないが、完璧な造作の目鼻立ちから稀に見る美形であることが窺い知れる。
 粗末な囚人服を纏った少年はしかし、椅子に腰掛けた体勢から顔を上げようともせず、意識があるのかどうかも疑問な様子で沈黙している。
 所長はしばし嬲るような目つきで少年を眺め、声をかける。
 「寝ているのかね?私の前で眠るのを許可した覚えはないが」
 少年がごくかすかに反応する。形良く尖った顎が上がり、両目の位置に被さった前髪が散らばる。緩慢な動作で顔をもたげた少年が、焦点の合わない目で虚空を見る。
 色素の薄い睫毛が震え、隻眼が薄く開く。
 しかし片方の目は開かず、眼帯に覆われている。硝子めいた透明度の瞳が虚空を彷徨いやがて所長の顔を凝視、嘲りの色を浮かべる。

 「Good morning.ご機嫌いかが?」

 からかうような調子の声を投げかけられ、所長は鼻を鳴らす。
 椅子に束縛されたレイジの消耗は激しく、虚勢の笑みを作った顔には憔悴の色が透けている。
 疲労困憊、椅子の背凭れにぐったり背中を預けたレイジはしかし、誰にも物怖じせぬ揺るぎない瞳で真っ直ぐに所長を射止める。
 「だいぶ疲れている様子だが、体の調子はどうだね」
 答えを承知で尋ねれば、少年が喉を鳴らす。喉の奥で笑ったのだ。
 「最高だね。すこぶる調子いいよ。一晩中中体の奥を掻き回されたせいで火照って火照ってしょうがねえ」
 「快楽に貪欲だな。そんなにこの玩具がお気に召したのか」
 所長が皮肉に笑い、机上に転がる無機質な卵を摘み上げる。
 最前まで少年の体の奥で緩い振動を続けていた機械の卵、コードレスのローター。
 「私としては内臓が出血するまで入れておきたかったのだが、快楽に狂われ話ができなくなっても困る。直腸の奥まで挿入したせいで抜くのに手間がかかったな」
 手のひらで卵をもてあそびながら意味ありげにレイジを見る。
 「君に質問だが、昨日は合計何回射精したんだ?」
 「あててみろよ」
 羞恥にたじろぐでもなく、大胆不敵に切り返すレイジに笑みを深める。
 「ずっと独りで耐えていたのか、自慰で抜いたのか?頼むから抜いてくれと同房の人間に泣きついたか?まさかな。君はプライドが高いから一晩中一人で耐えていたはず、同房の人間に恥ずかしい秘密を知られるのを避けてずっとベッドに突っ伏していたはずだ。違うか」
 「黙れよ」
 「同房の人間に説明を避ける気持ちは理解できる。まさか肛門の奥にローターを入れられたなんてそんな恥ずかしいこと言えるわけがない。肛門の奥にローターを入れられ絶えず前立腺を刺激され感じていたなんて、勃起が持続し射精が連続し快楽に溺れていたなんて話せるわけがない」
 手のひらでローターをもてあそび、所長が言う。
 「奴隷を作る秘訣は快楽と苦痛を交互に与えること。私はそれを実践したまでだ」
 優越感に浸りつつ、昨晩の出来事を回想する。
 目の前の少年に命令し裸にさせ四つん這いにし、肛門を指で馴らし、奥までローターを挿入した。
 排泄器官に異物を挿入される不快感に少年の顔が歪むのを目の端で眺め、嗜虐の愉悦に酔い痴れ、体の奥で振動を続けるローターのせいで自力で立ち上がることすらできなくなったレイジをそのまま房に帰した。
 本能で生きる動物は快楽に忠実、ならばそれを逆手にとって躾けてやろうではないか。
 「さあ、昨日の続きをしようではないか。君も一晩経って気が変わったのではないか?そろそろ素直になりたまえよ」
 厳かに尋問再開を告げ、椅子の背凭れに凭れかかる。
 レイジは欠伸を噛み殺す表情で不満を訴えていたが、やがてうっそりと口を開く。
 「あーあ、死ぬほど退屈。早く房に帰りてえ。あんたとおしゃべりするのは飽きたんだよ、所長さん。悪趣味な玩具ケツに突っ込まれたせいで昨日はろくに寝てないんだ、さっさと房に帰ってベッドに倒れこみたいんだよこっちは。わかってる?わかったんなら帰してくれないかな。はっきり言って俺、あんたタイプじゃないんだよ。タイプじゃねえ男と長時間ツラ突き合わすの拷問だよな。退屈で退屈で尻がむずがゆくなってくる。ずばり言ってやろうか所長さん?俺、反吐でるほどあんたが嫌いみたいなんだ。今こうやって座ってる間も暇つぶしにあんたを殺す方法考えてるくらい」
 誰をも魅了する笑顔であっさり暴露したレイジを、所長もまた余裕の笑みで迎えうつ。
 相手の出方を窺う沈黙が落ちる。
 「私が知りたいのは、君が持ち逃げした物の行方だ」
 机上に肘を付いた所長ががらりと口調を変えて本題を切り出す。
 手近な書類をめくり、文面に目を走らす。
 そこに記されているのは眼前の少年がフィリピン政府から身柄を引き渡され、東京少年刑務所に収監されることになった経緯。かつてレイジが犯した事件の詳細。

 「レイジ、君は非常に面白い経歴の持ち主だ。英語の憤怒、憎悪。呪われた名を授けられし悪魔の落とし子。かつて君が所属した反政府組織は徹底抗戦をくりひろげ軍に多大な被害を及ぼした。君は組織では主に軍関係者の暗殺を請け負っていた。ふむ、なかなか目のつけどころがいい。女子供を暗殺に使うのは標的の油断を誘う常套手段とはいえ、君の暗殺成功率は群を抜いている。現在判明している限りでも二十五人の軍関係者が君に殺されている。まさしく殺しのプロたる鮮やかな手口、殺害方法はナイフによる刺殺・銃による射殺・ベルトによる絞殺まで多岐にわたるが殆ど証拠を残さぬ手口は見事と言うほかない」

 「お褒めにあずかり光栄。溶けた鉛を耳の穴に流し込んだことは書いてないか」
 人を食った戯言を無視、続ける。
 「だが、遂に悪運尽きて悪魔の所業が明るみに出た。要人暗殺に失敗した君は組織から切り捨てられ囚われの身となった。本来ならすぐに殺されるはずだった君がこれまで命を永らえてきたのは、君が逮捕される原因となった事件で消えたある物の行方をフィリピン政府が追っているからだ」
 「ある物って?」
 「君がいちばんよく知っているはずだろう」
 所長が口の端を吊り上げ嘲弄する。
 「四年と半年前、君がフィリピンで逮捕されるきっかけとなった事件。マニラの米軍基地に視察に来た日本の政治家が殺され、事件現場から『ある物』が消えた。フィリピン政府は今も総力を挙げてその行方を追っているが、杳として知れない。君も当時苛烈な尋問を受けたが、とうとう在り処を吐かなかった」
 一呼吸おき、威圧的に声を低める。
 「……『あれ』をどこにやった?素直に吐けば減刑を検討する、生きてここを出ることも不可能ではない」
 「あれとかそれとか抽象的なこと言われてもわかんねっつの。イエロージャップとの会話は疲れる」
 堂々としらばっくれるレイジの前で席を立つ。
 銀縁眼鏡の奥、爬虫類めいて冷血な双眸が酷薄な光を宿して細まる。椅子に座ったレイジは口元を不敵に歪めて威圧感をはねつけていたが、両手を挙げて降参の意を示し、おどけたように首を竦めてみせる。
 「はいはい、わかりました。俺の負け。あんたが喉から手が出るほど欲しがってる『あれ』はポケットの中に」
 皆まで言わせず所長が行動にでる。
 レイジのズボンを掴み、ポケットに手を突っ込み、中をまさぐる。野心にとりつかれ目を血走らせ、ズボンの尻ポケットを掻き回した所長が快哉を叫ぶ。
 「あった、あったぞ!フィリピン政府が捜していた『あれ』を遂にわが手に……」
 勝ち誇り、頭上高く手を掲げた所長の眼下で笑い声が爆発する。
 椅子から転げ落ちんばかりに背を仰け反らせ爆笑するレイジをあっけにとられたふうに見下ろした所長は、自分の手が掴んだそれに視線を移し、一杯食わされたと悟る。
 所長がレイジのポケットから取り上げたのは、箱入りコンドームだった。
 「はははははははっははははははっ、嘘、嘘に決まってんじゃん!そんな簡単に見つかったら苦労しねえよ、あっというまに問題解決であんたは昇進だ!おめでたいね所長、さすがはタジマの兄貴だ。兄弟揃って大間抜けもいいとこだ、さっきのあんたときたら傑作だったぜ、全世界に自慢するようにコンドームの箱突き上げちゃってさ!何それ天然、天然ボケの一発ギャグってやつ!?」
 コンドームの箱を掴んだ所長の顔が恥辱に染まり、全身に怒気が迸り、雰囲気が悪化する。笑い上戸の少年が狂ったように手足をばたつかせる様を眺め深呼吸、コンドームの箱をぐしゃりと握りつぶし腕の一振りで投げ捨てる。
 放物線を描いた箱が壁に跳ね返り、絨毯の上に落ちる。 
 「……そうか、あくまで私に反抗する気か、躾けの必要があるか」
 憎悪に濁った声で吐き捨て、扉を一瞥。
 廊下を近付いてくる靴音。余裕ある足取りで机にもどり椅子に腰掛けた所長が、わざとらしく話題を変える。
 「ところでレイジ。さっき連絡が入ったが、君の同房者が食堂で騒ぎを起こしたらしいぞ」
 「は?」 
 レイジが即座に笑い止む。放心した表情でこちらを仰ぐレイジの反応に気をよくして付け加える。 
 「食堂で椅子を振り回し暴れて多数の負傷者をだしたらしい。一度独居房に送られたそうだが、詳細に事情を聞きたいから直接ここに呼ぶことにした。そろそろ到着するはずだ……どうした、顔色が悪いぞ。同房者との再会だ、もっと喜んだらどうだ?」
 机上で五指を組み、その上に顎を載せる。
 「彼をここに呼んだのは君と同房だと聞いたからだ。なんでも君はこれからここに来る囚人に特別感情移入してるらしい、君たちは特別親しい間柄らしい。俗に言う『親友』とやらか?ふん、家畜の分際で生意気な。ならば親友と一緒に尋問を行おうではないか。私の配慮に感謝したまえよ、君」
 「ロンが、ここに来る?」
 信じられないといった面持ちでレイジがくりかえす。嘘だと思いたい、嘘であってほしいと祈るような口調で。所長は笑顔で首肯する。
 少年の表情が半笑いで硬直、何か言おうと口を開くと同時に扉が開き、看守に挟まれた小柄な少年が入室する。
 生意気そうな顔をした癖の強い黒髪の少年だった。意志の強さを表す眉の下、敵愾心剥き出しの三白眼が爛々と輝いている。
 癇の強そうな薄い口元を引き結んだ強情な様子からは、相手が所長だろうが一歩も引かない気迫が感じられた。
 「食堂で発生した乱闘の首謀者、ロンを連れてきました」
 「ご苦労」  
 渦中の少年を連行した看守を鷹揚にねぎらい、視線を正面に戻す。
 レイジは衝撃を受けた様子で入り口付近に立ち尽くすロンを見つめていた。看守に挟まれて入室したロンは、机の前、椅子に座らされたレイジに気付くが早く駆け出そうとしたが、「勝手な真似をするな!」と肩を掴んで引き戻される。
 ロンは後ろ手に手錠をかけられたまま、レイジの背に手を伸ばしたくても伸ばせない悔しさを噛み締めているようだ。
 「……待てよ、なんでロンを呼ぶんだよ。聞いてないぜ、こんな展開」
 顔の皮膚の下に焦燥が透けて見える。
 笑い出したくなる衝動を自制し、落ち着き払って追い討ちをかける。
 「……書類を読んで知ってはいたが、君は幼少時より拷問の訓練を受けたせいで苦痛に耐性があるようだ。君を痛めつけたところで利益はない。だが、『彼』ならどうだ?今更隠しても無駄だレイジ、入室時の反応ですべてが判明した。ロンが入室した時、君の表情は劇的に変化した。最前まで私を笑っていた顔から一切の余裕が消し飛んだ」
 淡々と事実を指摘すれば、レイジの顔が悲痛に歪む。
 ぎりっと音が鳴るほどに唇を噛み、眼帯に覆われてない方の目に凶暴な光を宿し、殺意を凝縮した眼差しを叩きつける。
 愉快だ。愉快で愉快でたまらない。
 必死に笑いを噛み殺し、椅子から動けないレイジを見返す。レイジは現在、椅子の背凭れに両手を回され手錠をかけられている。
 両手が自由なら即座に殴りかかるか素手での殺害を試みても不思議ではない状況下だが、同房者を人質にとられた状況下でそんな暴挙にでるほど彼は愚かではない。
 所長は事前調査でレイジの人となりを把握していた、同房者のロンに彼が特別感情移入してることも二人が特別親しい間柄にあることも当然承知していた。だからこそ、所長室にロンを召喚したのだ。ロン自ら問題を起こしてくれたのは好都合だった、彼を所長室に呼び出しレイジを脅迫する口実ができた。この機を利用しない手はない。
 飼い主の興奮が伝染したようにハルが鳴き、膝に前脚をかけて甘えてくる。
 ハルの頭を愛しげに撫でながら看守に目配せ、ロンをレイジの隣に並ばせる。看守に小突かれてレイジの隣に立たされたロンは、不安と怯えを隠せない表情でこちらを探っている。
 「レイジ、君の母親は反政府組織の人間だった。母親を人質にとられた君はどんな非道な命令にも従わざるを得ず、組織に飼い殺しにされる運命だった」
 「それがなんだってんだよ」
 薄茶の瞳に激情がさざなみだつ。
 殺気立った少年を宥めるように微笑し、続ける。
 「悲劇と過ちはくりかえす。大事な人間を人質にとられたら、君はまた同じことをするのではないかね?」
 椅子に座ったまま顎をしゃくれば心得たと看守が頷き、ロンの頭を押さえ込む。看守二人がかりで床に這わされたロンが「やめろっ、離せよ!」と抗議の声を発するも完全に無視される。
 レイジの顔が引き攣る。
 自分を痛めつけられるのには耐えられても大事な人間を傷付けられるのには耐えられない、それがレイジの致命的な弱点であり人間的な脆さ。
 所長は邪悪な喜び滴る笑みを満面に広げ、非情な命令を下す。

 「命令だ。今この場でロンを犯せ」

 「!?………っ、何言ってんだこの変態!!」
 ロンが叫ぶ。看守もさすがに狼狽する。だが、この場で最も動揺したのはレイジだ。一瞬表情が固まり、ぎこちない動作でロンに向き直る。ロンの視線とレイジの視線が虚空で衝突、絡み合う。
 手を伸ばせば届く距離にいるのに決して触れ合えない二人を憐れむように蔑むように所長が目を細める。
 「聞こえなかったのか?ロンの服を剥いで犯せと命令したのだ。何を躊躇う、家畜風情に。この私が看守の実態を知らないとでも思ったか、囚人を脅して関係を持っている看守がいることくらい当たり前に知っている。さあ私が見ている前で犯せ、レイジが見ている前で強姦しろ」
 「黙れよブラザーファッカー、ロンに手え出したら殺すぞ!!」
 レイジが犬歯を剥いて食い下がる。ずたずたに傷付けられた野性の豹がそれでも最期の力を振り絞り何かを守ろうとするように、耳障りに手錠を鳴らして椅子から身を乗り出し牽制する。
 だが、所長は動じない。
 レイジが必死になればなるほど笑いが止まらないとでもいうふうに邪悪な笑みを深めて、当惑する看守に重ねて促す。
 「どうした、犯さないのか。所長の命令に逆らう気か。私に逆らうなら処分するが、それでもいいのか。君たちも内心では喜んでいるはずだ、所長公認で性欲処理ができて狂喜しているはずだ。ロンの体に目をつけてる看守は他にもいるはずだ。どうしても命令を拒否するというなら彼らを呼ぶまでだが」
 「犯していいんですね?本当にいいんですね?」
 「所長に許可貰えるならそりゃ喜んで犯りますが……」
 ロンを押さえ込んだ看守の目が欲望にぎらつきだす。体を這いまわる手がやがて服の中に潜り込み、性急な愛撫が肌を擦る。所長の許可を得た看守二人がごくり生唾を飲み込み、ロンの服の内側に手を入れて夢中で肉を貪りだす。薄い胸板をまさぐり痩せた腹を揉みしだきズボンの内側のペニスを手に取る。
 「やめろはなせ、はなせよ変態!俺にさわるな畜生、離れろよくそっ……レイジの前で他の男に犯られるなんざ冗談じゃねえ、男に犯られて感じてたまるか、今すぐ命令取り消せタジマの兄貴の変態やろっ……あ、はっ……」
 腰が萎え、姿勢が崩れる。
 ズボンの内側に潜り込んだ手がペニスを扱き上げて股間が固くなる。ロンの背中に汗ばんだ腹をぴたり密着させ覆い被さった看守が、シャツの背中に手を探り入れ、尻の柔肉を揉みほぐす。ロンの正面の看守が体の表面をまさぐり、ズボンの股間に手を入れて自慰を手伝う。体の裏も表も看守に蹂躙されたロンが甘い泣き声を漏らす。
 発情した猫の鳴き声。
 「やめろ」
 極限まで目を見開き、レイジが呟く。看守はやめない。上着がはだけて裸身を露出、ズボンごとトランクスを引き下げられたロンの姿態に欲情を掻き立てられ、ますます手を加速させる。ロンが激しくかぶりを振り肩を揺らす、そうやって看守の手を払いのけ逃れようとするも体格の良い大人に二人がかりで来られてはどうにもならない。
 「やめ、さわんなっ……は、あ、あっあっああっ……!」
 ロンが涙ぐむ。レイジの顔が焦燥に歪み、感情が爆発する。両手は手錠で拘束されたままにレイジが身を捩り暴れる、椅子のスプリングをぎしぎし軋ませロンから離れろと全身で訴える。
 「お前ら、俺のロンに何勝手な真似してんだよ!!いいかよく聞けアスホールのマザーファッカーども、ロンにさわっていいのはこの世で俺だけだ、ロンを抱いていいのはこの世に俺ひとりなんだ!ロンは俺の物だ俺の相棒だ、俺の物に手え出す奴は地獄に落とされても文句言えねえぞ、ロンにさわった指十本全部切り落としてケツの穴に突っ込んでやる!!」
 「ロンを助けたいか」
 醜態を晒すレイジをひややかに見下し、所長が含み笑う。死に物狂いに暴れた反動で椅子が横倒しになり、レイジもまた床に倒れる。床に激突した衝撃で眩暈に襲われたレイジの上に屈み込み、その前髪を掴んで無理矢理顔を起こし、誘惑を吹きこむ。
 「レイジ、君に選択の権利を与える」
 耳朶に囁かれたレイジがよわよわしく瞼を開く。レイジの眼前では今しもロンが犯されつつある。上着とズボンを脱がされ裸に剥かれ、背中に覆い被さった看守に尻の柔肉を割られ、前方の看守に股間をまさぐられ勃起し、激しい恥辱に苛まれ頬を染めている。
 「ひっ、あっ、あふっ……あ、レイ、ジ、見る、なっ……」
 看守の手で目隠しされたロンが嫌々と首を振る。背中に覆い被さった看守が肛門の窄まりを探り当て、指を入れる。ロンの背中が仰け反り、喉から悲痛な嗚咽が漏れる。
 生きながら心臓を抉られるような顔でロンが陵辱されゆく光景を凝視するレイジの前髪を掴み、所長は言った。

 「ロンが犯されるか自分が犯されるか、今ここで選びたまえ」

 ロンを見捨てて自分が助かるか、ロンを庇って自分が犯されるか。
 お前にはそのどちらかしかないと暗に匂わせて。

少年プリズン(未完) | コメント(-) | 20050601182438 | 編集
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