ロールシャッハテストB

まさみの18禁オリジナルBL小説ブログ。

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十二話

 今日は通常より早く食事を終えた。
 前回みたいに喧嘩に巻きこまれては馬鹿らしいと静かに食器を置き、まだ食事中のサムライを残して席を立てば、おなじテーブルのレイジがにんまり満足げに笑う。
 「おお、キーストアがいちばんのりか。しごいてやった甲斐があるね」
 「ああ。君が主導するくだらないタマ遊びで消耗したからな」
 椅子を引いて立ちあがりしな皮肉を言う。一昨日と昨日と今日の三日間、僕はレイジの提案に半ば強引に付き合わされ広い中庭でバスケットボールを追いまわしていた。
 いい迷惑だ。
 売春班休止中の現在、体が空いた日中は趣味の読書で知的好奇心を充足させたいのにレイジときたら僕の意向などまるきり無視でバスケットボールを持ってやってくる。無駄に元気がありあまってる小学生男子か貴様はと罵りたくなるが、「バスケもいっちょまえにできねーなんて天才のくせに恥ずかしい、妹に知られたらどうすんだよ」と揶揄されるとついカッとして「天才に不可能があるものか、証明してやる」と返してしまうのだ。おかげでこの三日間ひどい目にあった。運動神経抜群のレイジからボールを奪い取るのは困難を極め、ボールに手を触れることさえかなわない。レイジの動きに追いつけず翻弄されるばかりだった初日に比べればだいぶマシになったが……
 「明日も揉んでやるよ」
 レイジが頭の後ろで手を組み、椅子に凭れた格好で笑みを浮かべる。
 飄々と言ってのけたレイジに反感を持ち、眼鏡のブリッジを押し上げる。
 「……べつにまったく頼んでいないし野蛮なタマ遊びに付き合わされるのはこりごりだが、退屈を極めて活力を持て余した君が爆発しないよういやいや不承不承渋々息抜きの相手をしてやる。大事な読書時間を割いてまで野蛮なタマ遊びに付き合ってやると言ってるんだ、感謝しろこの凡人」
 「キーストアって意外と負けず嫌いだな、ロン」
 「……ああ」
 失礼な男だ、僕のどこが負けず嫌いだというんだ。不愉快な誤解を招く言動は慎んでもらいたい。東棟の人間である以上トップの提案に拒否権はない。たとえそれが退屈しのぎの気まぐれとしか思えなくても付き合わざるをえない苦い現実が葛藤を生む。まったく、責任感の強い人間は損をする。
 ……それに、妹の名前をだされると冷静でいられなくなるのは否定できない。
 トレイを抱え持った僕を盗み見てロンに耳打ちしたレイジだが、ロンの様子はどうもおかしい。レイジへの相槌もいつもよりそっけなく、他のことに心奪われて食事も手につかないといった様子。今日食堂で顔を合わせた時からずっとこんな感じで妙な雰囲気だ。無口に沈みこみ、食事がはかどらないロンの様子を不審に思いながらも腰を上げた僕に、箸でたくあんを摘んだサムライが声をかける。
 「どこへ行くんだ」
 「大事な用があるんだ」
 「用?」
 「君に口外できない用件だ。深く詮索するな」
 怪訝なサムライを無視し、そっけなく背を翻す。サムライに説明する時間が惜しい。口の固いサムライなら安田の銃が盗難された件を話したところで周囲に吹聴するおそれもなし、快く相談に乗ってくれるだろうことは僕にも予想がつく。だが警戒を怠ってはいけない。サムライが口外しなくても、誰が聞き耳を立てているかもしれない食堂で安田の銃盗難事件を口にだすのは愚かしい。
 安田の失職を招きかねない迂闊な言動は慎むべきだ。
 これは僕ひとりの問題ではない、僕の失言で甚大な被害を被るのは辞表を胸で温めてる安田なのだ。物言いたげなサムライをテーブルに残し、カウンターに直行してトレイを返却。手ぶらになって周囲を見まわす。安田の背広から銃を盗んだ犯人にはスリの前科があるとリョウは言った。彼の言葉を信用するなら、スリの前科がある囚人をあたれば事件解決の糸口が掴めるはず。安田の手元から消えた銃が今現在誰の手に渡りどこにあるかは不明だが、最悪の可能性を考慮して迅速かつ慎重に行動すべきだ。

 安田の銃が他人の手に渡り、死傷者がでる事態はなんとしても未然に防がねば。
 そんなことが起きたら、安田は確実に東京プリズンにいられなくなる。

 スニーカーの靴裏で食堂の床を踏み、周囲の喧騒に耳を澄ます。手近のテーブルを占拠した囚人が五・六人、下品な笑い声をあげている。
 「で、俺がいちばん最初に目をつけた女ってのが幼馴染でさ。しょっちゅうお互いのうち行き来してたもんだからそん時も簡単に上がりこめた。一度あがりこんじまえば思うつぼ、茶菓子戸棚から出してるとこ後ろから襲っちまえばいいんだよ」
 「うわー鬼畜。幼馴染になんてことすんだよ、一生トラウマだその子」
 「なに他人事みてーに言ってんだよこの腐れ強姦魔」
 「うるせえ、てめえだって強姦魔だろうが」
 「股ががばがばになった年増専門のくせに。三十こえた女襲ってなにが楽しいんだよマザコンが」
 ……違う、これは強姦魔だ。東京プリズンに来るまでに強姦した女性の数を競う連中に愛想を尽かし、足を進める。
 「……で、台湾系チームとの抗争でこっちは死者3人だけどあっちは死者8人。死人じゃあっちのが多いんだ、ざまあみろ。うちひとりは鉄パイプでおもいきり脳天へこましてやったぜ」
 「人間スイカ割りだ」
 「グロっ」
 これは傷害暴行犯の会話だろうか?違う、スリグループではない。耳に届く会話を選り分けながら焦燥にかられて足を進める。食堂は広く、一階も二階も席は余す所なく埋まっている。この中からスリグループを見分けるのは至難の技だ。しかし今日を逃せば時間はない、一日も早く安田の銃を見つけなければ状況は悪くなる一方だ。東棟の囚人が全員集合するのは一日二回、朝食と夕食の時間をおいて他にない。
 容疑者を炙り出す機会は、今しかない。
 「……で、財布の中になにが入ってたと思う?」
 ふいに、その言葉が耳に届いた。振り向けば、少し離れたテーブルに五・六人の囚人が陣取っている。
 「なにが入ってたんだよ」
 「コンドームだよ。札なんて一枚も入ってねえしょぼい中身でがっかりだ、外側立派だから期待したのに……だってさあ、蛇皮だぜ蛇皮。黒光りする蛇皮の財布。見た目いかにも高価そうなのに中開けてみりゃコンドームだけってそりゃないよな」
 「小銭よかコンドームのが重要度高かったんだろ。蛇皮の財布いれて後生大事に持ち歩いてるくらいだ、よっぽどの色男の財布だったんだろうさ」
 「残念だったな、あてが外れてよ」
 腹を抱えて爆笑する囚人のテーブルに慎重に歩み寄る。オチを披露して笑いをとった囚人の背後に忍び寄り、口を開く。
 「おい」
 笑い声が途絶え、テーブルに陣取った全員が怪訝そうに僕を見る。不審の色をありありと顔に浮かべた囚人のひとりが、「こいつ親殺しだ」と声をひそめて囁く。他の囚人の顔が嫌悪に歪むのを見逃さない。
 「親殺しが何の用だよ」
 排他的な沈黙の鎧を着込んだ仲間を代表し、僕に最も近い席の囚人が椅子の背もたれに腕をかけて振り向く。招かれざる客への態度としてはすぐに殴りかかってこないだけ紳士的といえる。
 僕は滅多に名前を呼ばれることはない。僕の名前を呼ぶのはロンとサムライとレイジで、下の名前に関して言えばサムライが何か大事なことを告げたいときに口にするくらいだ。それさえも本名ではなく、東京プリズン入所に際して読み方を変えた偽名だ。
 東京プリズン入所から半年が経過し、周囲に定着した僕の呼び名は「親殺し」だ。
 その事について特に反論する気はない。僕が親殺しなのは覆せない事実、動かし難い現実で「親殺し」の蔑称に異論を唱える気は毛頭ない。そんなことより今重要なのは、得意満面に互いの前科を披露していた彼らスリグループに接触し、安田の銃の行方について知りはしないか探りを入れることだ。
 緊張に乾いた唇を舐め、毅然と前を向く。
 「四日前の夜、ペア戦会場となった地下停留場で安田の所持品を盗んだ者はこの中にいるか?いるなら五秒以内に白状しろ」
 「……は?」
 テーブルに陣取った囚人が奇妙な顔になる。頭が悪すぎて言ってる内容が理解できなかったのだろうか。頭の悪い彼らのためにもう一度ゆっくりと、噛み砕いて説明してやる。
 「四日前の夜、推定時刻23:55分頃に安田は地下停留場である大事な物を紛失した。安田の証言によるとその所持品はその時その場にいた囚人に盗まれた可能性が高い。安田の所持品を一瞬で盗めるのはスリの前科がある囚人と見て間違いない。よって容疑者として挙げられるのは今さっきまでさも得意げに自慢げにスリの前科を披露していた君たちということになる。以上証明終了、異論はあるか。ないならさっさと白状しろ。僕は寛容な天才だから五秒の猶予時間を与えてやったが、すでに五秒が経過しても名乗りでる者がいないということは……」
 「頭がどうかしちまったのか、親殺し」 
 突然、胸ぐらを掴まれる。
 「薄汚え親殺しの分際で俺らにいちゃもんつけやがって、てめえのツラ見ると飯がまずくなるだろうが。安田のなくし物だ?なんだそりゃ、初耳だ。スリの前科があるってだけで勝手に俺ら犯人扱いしてんじゃねーよ。喧嘩売ってんのか、え?」
 「汚い手をはなしてくれないか」
 できるだけ穏便に注意すれば、何が気に障ったのかわからないが胸ぐらを掴んだ囚人の顔が怒りに充血する。何か言い方がまずかったのだろうか。借りた推理小説を参考に、極めて黒に近い灰色の容疑者への事情聴取をとりおこなったのだが……
 僕への心証を悪くした連中が乱暴に椅子を引き、騒々しく席を立つ。険悪な雰囲気だ。 箸を投げだし食事を中断し、敵愾心をむきだした連中に取り囲まれた僕は冷静に続ける。
 「君らが犯人でないというなら質問を変える。安田の所持品をスッた犯人に心当たりはないか?もし心当たりがあるなら包み隠さず話せ、事態は急を要するんだ」
 「それがひとに物を頼む態度かよ」
 「そのつもりだが」
 僕を取り囲んだ何人かが舌打ち、何人かが「噂以上にふざけたやつだな」「売春班でひでえ目にあって懲りてないのかね」と口汚く悪態をつく。状況は不利だ。僕の言動は無自覚に彼らを逆上させてしまったようだ。こんなことをしてる場合ではないのに、と僕こそ舌打ちしたくなる。
 「どうなんだ、心当たりはないか。大事なことなんだ」
 急きたてるように畳みかければ僕の胸ぐらを掴んだ囚人に鼻で笑われる。
 「なんで安田のためにそんな一生懸命なんだよ、おまえ。安田とデキてんのかよ」
 「売春班の売春夫は男たらしこむのがうまいからな」「副所長に媚売ってんじゃねーぞ」と下卑た野次がとぶ。嘲笑を浴びせられ罵られても動じず続ける、正面の囚人を挑むように睨みつけ、一言一言に重きをおいて強硬に主張する。
 「―安田とは少し面識があるだけだ、それ以上でも以下でもない。しかし僕は安田に約束した、彼が紛失した所持品を必ず見つけ出すと」
 「関係ねえよ俺らには。安田のなくし物がどうだってんだ、それ見つけたら褒美でもでんのかよ。おまえが売春班仕込みのテクでお相手してくれるとか」
 「それが望みか」
 卑猥な笑みを浮かべた少年がその表情のまま一瞬固まり、周囲に飛び交っていた罵声と野次が止む。食器と食器がぶつかる音や椅子の脚が床を擦る音がやけに耳につく静寂の中、しばし逡巡。ため息をつき、返答。
 「……考えてやってもいい。ただし交換条件としてだ、安田の所持品を盗難した犯人に心当たりがないなら君たちは頼らない。独力で捜査を進める」
 あ然と立ち尽くす囚人の手をやんわり外し、皺の寄った胸元を丁寧に伸ばす。乱暴に胸ぐらを掴まれたせいで眼鏡が鼻梁にずれた。眼鏡の弦を少し傾げ、レンズに埃が付着してないか確認。
 上着で拭った眼鏡越しに、今この場にいる人数を正確に把握する。一人、二人、三人……六人か。僕の体を代償に情報が得られるなら、犯人の手がかりが掴めるなら彼らの相手をしてやってもかまわない。
 どうせ初めてじゃない。
 体を代償に利益が望めるなら、何も得るものなく体を弄ばれるだけの売春班での日々よりマシだ。
 「ブラックワーク仕込みの見返りか……悪い話じゃねえな」
 それまで僕を嘲笑うだけだった囚人たちの間に微妙な変化が起きる。僕と対峙した少年が物欲しげに生唾を嚥下、誘惑に弱い囚人が性欲旺盛に目をぎらつかせる。
 ブラックワーク仕込みの汚点を切り札に転じることができるとは、売春班にいた頃は思いもしなかった。
 口元に自嘲の笑みを覗かせた僕は、周囲の視線を意識し、気だるく腕を組んだポーズで返答を待つ。ゆるやかに腕を組んだ僕の顔から顎、そして首筋へとむず痒い視線が這う。 性的対象として同性の視線に晒されることにも慣れた。
 あとはただ、待つだけだ。
 「……わかった。そこまで言うんならこっちもムゲにゃあできないな。俺らにゃ心当たりないが他棟のやつはどうだか知らねえ。あたってみて損はないだろ」
 「他棟の人間とも交流があるのか?」
 「あたりまえだ。渡り廊下が封鎖されてるからって関係ねえよ、おんなじ前科でぶちこまれたモンのあいだにゃ棟の垣根こえた交流が生まれんだよ。自慢じゃねえが他棟のスリグループにも顔利くんだぜ、俺。な、だからさあ……」
 露骨な下心が透けてみえる親愛の笑顔でなれなれしく僕の肩を抱き、体を密着させる。僕の胸ぐらを掴んだ時とは態度が豹変、猫なで声でささやく。
 「このあと房にこいよ、フェラでも何でもしてくれるんだろ?おまえ色白いし腰細いし、いれる穴違うだけで女だと思えば……」
 肩に回された腕に力がこもり、固い股間を太股に押しつけられたその時だ。
 「ぎゃああああっ!!!!?」
 僕の肩を抱いた囚人が悲痛な絶叫をあげ、その場に倒れこんだ。テーブルを越え、一直線に飛来した箸が僕の肩に置かれた手の甲に突き刺さったのだ。箸の先端が突き刺さり手の甲から出血し、激痛にのたうち回る囚人のもとへ歩いてきたのはおそろしく姿勢の良い男。僕に遅れること五分、食事を終えたサムライがトレイを左手に持ち右手に残り一本の箸を握っていた。箸の片割れは今、足元の床で悶絶する囚人の手を貫いてる。
 「なにをしていた」
 足元の囚人から興味を失せたように顔をあげたサムライが、針の如く剣呑な眼光で僕を射抜く。サムライがたった今まで座っていた席を振り返れば、二つテーブルを挟みかなりの距離があった。
 「……無茶苦茶だな。あの距離から箸を投げてしかも命中させる人間がいるか」
 「頭に血が上ったからだ」
 「なぜ血が上ったんだ」
 「おまえが、」
 何か言いかけたサムライの顔が苦渋に歪み、そっぽを向く。
 「……おまえが気安く肩を抱かれていたからだ。先日注意したのに何も反省してないのか、あきれたな。胸に手をあててみろ直、今のおまえはレイジより節操がない。危なっかしくて放っておけん」
 「心外だな、よりにもよってレイジと比べることはないだろう。ミジンコと比較された気分だ」
 本気で気を悪くした僕をよそに、仲間に肩を貸され助け起こされた少年が激痛に潤んだ目で捨て台詞を吐く。
 「~~ちきしょうふざけやがって、最初から嵌めるつもりだったのか!安田のなくし物の手がかり欲しくて俺に近付いてきて、ピンチになりゃ頼れる彼氏が颯爽とご登場か!」
 「!違う、誤解だ!これはサムライが勝手に、」
 「行くぞてめえらっ、メガネの戯言に付き合ってやる義理はねえ。早く医務室行って手当てしてもらわなきゃ出血多量で死んじまう」
 少しの出血を大袈裟がり、手から箸の先端を引き抜いた囚人が吼える。盛大に悪態を吐きつつ食堂を立ち去りかけたスリグループを後追いすればサムライが口数少なく制止。
 「待て」
 「なんでそんなに冷静なんだ、わかってるのか君は僕の邪魔をしたんだぞ!?あと少しで安田の銃の手がかりが、」
 しまった、興奮のあまり盗難品が銃だと口走ってしまった。
 慌てて口を塞いだ僕を足早に追い抜き、スリグループまで追いぬいて進路方向に立ち塞がるサムライ。憤然と通路を突き進んだスリグループの先頭、出血した手を庇った囚人が「どきやがれクソ野郎!」と怒号を発し―
 その眉間に、ぴたりと箸の先端が擬される。
 サムライの手中に握られていた、残り一本の箸。
 眉間に揺るぎなく箸を突きつけられ、リーダー格の囚人が顔面蒼白で硬直。周囲のテーブルに偶然居合わせた囚人が、手にした箸や食器を取り落としかねない驚愕の表情でサムライの奇行を凝視。
 「鍵屋崎の用件はすんでない」
 これでいいのだろう、と威圧的な目つきでサムライが僕を一瞥。理由はわからないが、何故だか物凄く不機嫌そうなサムライの隣に立ち、今度こそ人に物を頼む態度で懇願する。
 「頼む、心当たりがあるなら教えてくれ。ことは一刻を争うんだ。他棟のスリグループに僕を紹介してくれないか」
 「俺も行く。話はよく飲みこめんが、お前をひとりにしてはまたいつ間違いが起きるかわからず読経に身が入らん」
 心もち頭を下げた僕の隣で憮然とサムライが呟く。視線の先、サムライに箸を突き付けられた囚人の喉仏が動き、緊張の面持ちで生唾を嚥下。いつ眉間を貫通するか知れない箸の脅威から逃れたい一心でヤケ気味に怒鳴り散らす。
 「~~~わかったよ、連れてきゃあいいんだろうが!けっ、心強い用心棒持って幸せだな親殺しっ」
 地団駄踏んで暴れる囚人の眉間から箸を引っ込めたサムライが言う。
 「……好きで用心棒をしてるわけではない」 
 何が気に入らないのか、不満げな面持ちと憮然とした呟きだった。

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