ロールシャッハテストB

まさみの18禁オリジナルBL小説ブログ。

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ドリフターズ(平野耕太)



1600年。
天下分け目の関が原の合戦にて消息を絶った一人の武将がいた。
薩州・島津藩の武将、島津豊久。
瀕死の重傷を負った彼が迷い込んだ先は無数の扉を配したどことも知れぬ奇妙な回廊。
そこで待ち受けていた男が書類になにかを書き込むやいなや豊久はひとつの扉に吸い込まれ―


目覚めたら森の中。
エルフやゴブリン、ホビットなどの亜人と人間が共存するファンタジーな異世界だった。

古典から漫画・アニメまで、世の中に異世界トリップを扱ったフィクションは多々あれど、その大半は主人公が何の能力ももたぬ平凡な人間。歴史上の有名人がトリップする例もないではないがそれは主人公ひとり、同様の状況におかれた何十人も何百人もが一堂に会すのは前代未聞、空前絶後。この作品を稀有なものにしているのはその空前絶後をやらかす発想、即ち

「偉人だよ!全員集合」。

ファンタジー世界にトリップしたのは島津豊久に織田信長など名だたる戦国武将を筆頭にした古今東西の有名人ばかりなり、いずれも史実では没年不明か死因がはっきりしておらず生存説が囁かれる者たち。
島津豊久という武将の中ではややマイナーな人物を主人公格に据えているが、この豊久が実にわかりやすい性格。
相変わらずの平野耕太ということで登場人物にはちょっとどころじゃなくイッちゃってる戦闘狂や戦争狂が多いのですが、豊久もまたこの前例をしっかり踏襲し「首、首おいてけ!」と敵にがぶりよる薩摩男児。しかし恩人には義理を通したり子供には優しかったり朴訥とした一面もある。
一巻で豊久が出会うのは第六天魔王こと織田信長、ぱっと見ジャック・スパロウの如く眼帯がよく似合うお茶目さん。
弓の名手・那須与一は「森乱丸かとおもった……」と豊久に言われるほどの美少年で男の娘。生きた時間軸のばらばらな三人が顔を合わせたのだから浦島太郎的な誤解や勘違いがコミカルな掛け合いを誘発するのはさもありなん。十八年後を生きる豊久によって、自分が死んだ(と誤解された)後の天下統一の結末を聞かされた信長がテンパる場面はここまでくるといっそすがすがしいほど噛み合わなくて笑えました。
しかし真面目に考えれば大問題。未来軸を生きる他人によって自分の死後の世相の変化および親しい人たちの末路、はては国家の存亡まで語られアイデンティティーの危機に瀕する反面、上手くすれば当時はなかった最新の知識や戦法を取り入れることができる。
古代から現代まで様々な人物が登場予定なので今後この手のパラドックスはいろいろと物議を醸す予感。
本来ならけっして顔を合わせる事なく別々の時代を生きた、しかも個々の時代では既に死亡が確定しているだろう偉人らが異世界に集結し、壮絶なる国奪りの火蓋を切って落とす!というのが骨子ですが、物語はまだ序盤で不明な部分も多く、世界観も殆ど明かされていない。
人間と亜人が対立してるらしい、戦争に敗けて亜人が迫害されてるらしい事もわかるが他はいまだ霧の中。

が、面白い。

生きた時代も場所も千差万別の変人狂人偉人が魔法と剣の世界に召喚され、本来なら絶対ありえない最強の組み合わせや最凶の対戦カードが同時多発的に実現するのだから面白くないわけがない。
一巻で登場するだけでも錚錚たる顔ぶれなのですが、召喚された人間はさらに「漂流物(ドリフターズ)」と「廃棄物(エンド)」に二分され、「廃棄物」のほうは黒王なる謎の人物に束ねられ、亜人の大軍を率いて侵略を開始する。
しかもこの「廃棄物」たちは、「漂流物」とおなじ個々人が鍛え上げた技能に加え、各々の信念や宗教、死に様に起因する異能を駆使するようだ。

というかですね……スキピオとハンニバルの天敵老人コンビにうっかり萌えちまったじゃねえか……
あんだけ大人げない喧嘩してるくせにライバルが嘲笑されると「俺のローマは百万の敵は恐れないがこいつ唯一人を恐れた!」って啖呵切っちゃうスキピオさんマジかっけえ。愛です。これがケンカップルってやつですか?開眼しそうです。
古代ローマが誇る天才戦略家に続くのは西部開拓時代のピカレスクヒーロー・ワイルドバンチ強盗団、上空に出現した扉から戦闘機ごと突っ込んできたのはデストロイヤー菅野直と、メジャー・マイナー織り交ぜた豪華すぎる顔ぶれ。

ですがですが一番の驚きは新撰組のあの人が!!!
あの人がまさかの参戦!!!!!
しかもまさかまさかの北○道バージョンって!!!!!
 

た、たまりません。まさか平野耕太が描く彼を見れる日がくるとは思わなんだと大興奮。
ですがちょっと「?」と思った箇所もありまして。
織田信長が異世界に来る時に通った廊下の様子を「ああ、あの扉がたくさんあった場所だろ」というのですが、信長が生きた当時扉の概念てなかったよね?武家屋敷は襖か板戸だよね?
台詞も前作同様イカレ狂ってて痛快なのですが、一つの単語を強調するくりかえしがちょっとくどく感じてしまいました。
紫とEASYなる人物の目的も今の段階では全く謎、というか正体自体が全く不明。無数の扉が存在するあの場所は何なのか、豊久らが召喚された世界とも位相が異なる次元っぽいのですが……あの世とこの世の境目みたいな場所なのか……?
でもそんなありがちなオチはないかなあ。

どうやら紫とEASYは「漂流物」と「廃棄物」に代理戦争を演じさせているらしい。
ということは紫とEASYは神のようなものなのか?(ようなものって表現も曖昧ですが)

「昼休み中です」の下げ札なんておもいっきり日本語だったし……あれ実は国籍によって視認する字が変化したりするのでしょうか。なんらかの仕掛けが施されてても不思議じゃないけど新聞の字までおもいっきり日本語だしなあ……ひらがなを崩したとはいえ異世界文字をルビでふるような面倒な手間を惜しまぬ作者がそのへんいい加減に流すとはおもえないんですが。
それらを踏まえると紫=日本人って可能性もあるんでしょうか。外人に見えましたが……ミスリード?かたや紫でイージーはわざわざ英語表記だったし。
どうやら異世界には有名人ばかりじゃなくベトナム戦争従軍兵など無名の一般人も迷い込んでくるらしい。それら玉石混合の「漂流物」を審査し、出現場所を指定するのが紫の役目っぽいんですが……どうして紫にそんな権限があるのか、人名リストの筆跡がひとりひとり違うのはなんでだ(直筆って事はないよな?)とか日本人の召喚率が異常に高いのはなんでだとか疑問が尽きません。
現段階では情報不足でなんともいえないなあ……。あ、でも紫が読んでた写真の信長と与一がめちゃくちゃカメラ目線でポーズしてたのは作者のお茶目という名のギャグだと思います(笑)

ところで大師匠は男なのか女なのか気になります。乳があるようでないような。エリート眼鏡なカフェトも可愛いな……。

一緒に読みたい本

異世界風呂トリップ。

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読んだ本感想 | コメント(-) | 20021111025636 | 編集
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