ロールシャッハテストB

まさみの18禁オリジナルBL小説ブログ。

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Waltz(大須賀ゆかり)



 「みんみんうるせえな。お前の名前は『蝉』だ」

 「弱いやつが死ぬのはあたりまえじゃねえか」
 帰る場所も行くあてもない。
 友達も家族もない。
 殺しを請け負った報酬でコンビニのサンドイッチを買い、漫画喫茶を渡り歩く空虚な日々に鬱屈していた孤独な少年にある日声をかけたのは見るからに胡散臭い眼鏡の中年。
 「おじさんとちょっとお話しねえ?」
 男の名は岩西。
 ジャック・クリスピンを信奉しその名言をたびたび引用する彼に、少年は反発しながらも絡めとられていく―……

 魔王から遡ること四年前、「ワルツ」は蝉と岩西の出会いから始まる殺し屋たちの戦いを描いた物語。
 今作において語られるのは魔王において主人公を食う強烈な存在感を発揮した蝉が岩西と専属契約を交わし蝉となる以前の話。むかついたからという理由で依頼主にさえナイフをふるう少年は、仲介業者でさえ匙を投げる異端児として忌み嫌われ孤立していたが、そんな彼を岩西が拾う。
 「今日からお前は蝉だ」
 使い捨ての人殺しからプロの殺し屋へ。
 自分の技量を認めてくれる稀有な存在との出会いを経て、「蝉」と名付けられた若き殺し屋は運命の扉を開く。

 
 いやすごいですねこれは。全編ボーイズラブ。
 ゲッサンで連載しちゃっていいんですか?連載開始時からリアルタイムで読んでるんですけどほんとにすごいですよ、そのへんのボーイズラブなんてメじゃありませんから。
 というか私の脳が腐りきってるせいかまるっきりボーイズラブに見えます。手遅れです。
 蝉のエロ可愛さは異常。岩西の鬼畜エロさは異常。 
 「魔王」において登場した蝉は岩西の束縛に不満を抱き、同時にいつか岩西に見捨てられるかもしれないという潜在的な不安を抱き続けていたんですが、その不安の根が「ワルツ」で明らかになります。
 岩西と蝉の出会いが援助交際だったり魔王で蝉が愛用してるうさぎ耳しっぽ付き上着は岩西の純然たる(変態)趣味だったり蝉が岩西専用携帯を手にする過程だったり、衝撃の事実の数々が明らかにされ涎がとまらない。
 大須賀めぐみさんの絵は華があり、なおかつそこはかとない色気があって大好きなんですが、最初すさみきっていた蝉が岩西にからかわれむきになる顔むくれる顔、初めて頭をポンと叩かれた時髪をぐしゃぐしゃにされた時の反応といったらもう、もう……このツンデレめ!死なすぞ!もう理想だよ!
 特に必見なのは血まみれデレ。
 岩西の胸ぐらつかんで上目遣いでデレる蝉の破壊力は物凄いです、本気で死を予感しました。 
 夜の街をさまよううちに人殺しの才能を見い出されたものの、むかつくやつはすぐ殺すという暴発性ゆえ同業者にさえ疎んじられ捻くれた蝉が、金に汚い食えない中年・岩西にあれこれ世話を焼かれるうちにどんどん表情豊かになってくのがたまらない。
 魔王よりさらに血しぶき増量で残虐シーンが増えているのですが正直それ以上に鼻血がでそうです。
 鬼畜スケベ岩西とツンデレ蝉のラブコメとして読んでも大満足なのですが、「誰かの役に立ちたい病」の首折り男や時間に正確な「チクタク」など異能の殺し屋たちが続々登場しサスペンスを盛り上げていく。
 やっぱり見開きが迫力満点でかっこいい……。
 伊坂さんの原作と大須賀さんの絵は非常に理想的な形で互いを高めあっています。
 岩西は魔王よりさらにアクが強くあくどく蝉を調教し(おい)蝉は魔王よりさらにツンデレに磨きをかけ岩西に噛み付きまくる。
 魔王がツンツンツンデレくらいだとしたらワルツはツンツンツンツンツンデレツンツンツン、そんな比率で。
 物語はまだ序盤。「首折り男」や「チクタク」との邂逅を経て蝉がプロの殺し屋として成長していく姿を描くのだろうと現時点で予想してますが、今月号で首折り男が「町を支配するある男」を倒そうとしていたという情報が提示され、これってもしや魔王とのリンク……とドキドキしてます。
 「商社」を牛耳るあの人のことかもしれませんが。
 もうすっっごく面白いです、私は腐ってるので岩西と蝉のやりとりにいちいち萌え悶え転がってるんですがボーイズでラブ的な視線を排しても漫画として絶対に面白い。
 フリークスな殺し屋どものスタイリッシュでキッチュな異能バトルものとしても充実の読み応えを保証します。
 「携帯なんか一生必要ねーし」と呟く八重歯で三白眼でツンデレで人間不信気味の不良少年が金に汚い意地悪な中年に褒められ否定され落ち込んだり不貞腐れたり調教されていく話に萌える人、買おうぜ!その際は前作「魔王」も忘れずに!

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兄弟愛に萌えろ。

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