ロールシャッハテストB

まさみの18禁オリジナルBL小説ブログ。

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鬼風ークイフェイー 参

 「ねえ春虎は?姿が見えないのだけど」
 「どこへ行ってしまったんでしょうね」
 「屋敷中さがしたのよ。果樹園も見て回ったわ。けれどいないの。おかしいわ、おつかいにでてるわけでもないのに……お父様が内緒で追い出したのかしら」
 「まさか、ありえません。お嬢様を溺愛なさってる旦那さまがお嬢様の哀しむようなことをなさるわけありません。それに旦那さまも春虎の働きぶりを認め、結婚に前向きになってきた矢先じゃないですか」
 「そうよね。でも……最近春虎の様子がおかしいの」
 「おかしいとは」
 「上の空っていうのかしら、ぼうっとしてることが多くて。このまえなんか庭の片隅の槐の大木を見上げて立ち尽くしてたの。どうしたのって聞いたら枝のひとつを指さして、あそこに巣を作ってたカラスはどうしたのか、なんて……」
 「カラス、ですか」
 「おかしいでしょう。春虎は少し変わったところがあるの……きゃあっ」
 「大丈夫ですかお嬢様!」
 「もう、いやな風ねまったく」
 「おぐしが乱れておいでです。なおしましょう」
 「お願い。……本当に春虎たらどこへ行っちゃったのかしら」

 風の翼を広げ周回しつつ地上を俯瞰し、蓮池のほとりで憩う奉公人ふたりを見つける。
 片方の顔に見覚えがある。このあいだ助けた劉だ。

 「楊たちは?また廟か」
 「ごさかんだなあ」
 「あいつむかしっから春虎にご執心だったからな」
 「俺たちも様子見にいってみるか、舌噛んで死なれてても困るし」
 「春虎に自害で果てる度胸ねえって」
 「いわくつきの廟につないどきゃ安心だ、だれも見にこねえだろうしばれる心配もねえ」
 「鬼神の祟りさまさまだなあ」

 蓮池の水面がさざなみだつ。 
  
 「お嬢様は知らねえのか」
 「しつこくさがしてるみてえだけど口裏合わせてすっとぼけてる。単純だよ、自分が嘘つかれてるなんて考えもしねえ」
 「しっかし、男を味わうのは初めてだが……悪くねえもんだな、癖になりそうだ」

 猛然と吹きつける旋風に水面が隆起し、下働きふたりが錐揉み舞って池に没し水音と水柱が上がる。 
 「助けてくれ、風が……!」
 最後の気泡が弾けて消えて、蓮池は元の平穏を取り戻す。
  

 ………クイフェイだって?だっせえ名前だなあ。
 悪くないとおもうけど。
 俺に名前なんかいらねえ。
 あったほうが便利だし、僕がつけたいんだ。


 カラスはどうしたんだろう。
 カラス?
 鬼風が助けたカラスさ。
 とっくに巣立っちまったよ。
 そうか。
 残念そうだな、愛着あったのか。
 クイフェイはずっと見守ってあげてたの?
 風ンなって飛び回ってりゃいやでも目につくさ。ついでだよ、ついで。
 素直じゃないなあ。
 

 物音。
 反射的に身が竦む。
 本能的な恐怖と生理的な嫌悪で体が震えだす。
 「元気にしてたか春虎、会いに来てやったぜ」
 扉を開け放ち、大挙してなだれこんできたかつての朋輩たちが、全裸で放置された春虎に暴行を働く。
 「ぁう、あふ」
 誰かが前髪を掴み、むりやり顔を上げさせる。
 「喉が渇いたろう」 
 「みず……」
 「待て、いますぐ飲ませてやる」
 衣擦れの音、下穿きを寛げる音。正面に楊が立つ。
 「!ふぐっ、」
 からからに干上がった口腔に生臭い陰茎をねじこむ。
 目が見えない代わりに舌に全神経を集中し奉仕を行う。
 口の中に突っ込まれた肉棒にしゃにむにしゃぶりつく、唾液を捏ねる音が淫猥に響く、紐で括られ使えない手の代わりに口と顎で最大限奉仕する、喉の奥に達するほど飲み込み頬をすぼめて抜き差し夢中で舌を絡めて苦いだけの先走りを吸い上げる。
 「ぅは、はっ、はあ……」
 「俺さまの肉棒は美味いだろう、拝み伏して食えよ、お前の『餌』だ」
 唾液で潤う口で次第に体積を増しつつある肉棒を銜えこむ、鈴口に唇をこすりつけ稚魚の如く舌を躍らせる、箍の外れた下顎がしとどに濡れそぼる。
 幽閉されて何日経つのだろう。
 一週間は経った気がするが、現実はまだ二日か三日というところか。
 いつまで続くこの責め苦は?
 楊たちが果てるまで飽きるまで、永遠に続くのか。
 発狂さえ許されない無限地獄。助けを希う渇望が枯れて絶望する。飼い殺しという言葉がちらつく。まさしく今の春虎の状態そのものだ。
 「べちょべちょ舌使い上手くなったじゃねえか、奥のほうまでずっぽりくわえこんで……」
 羞恥と酸欠でふやけきった頭を嘲笑が上滑りする。
 頭に置かれた楊の手が脂じみた髪をかきまぜる。
 春虎は犬だ。
 朋輩たちの共有財産、廟に囚われ嬲られる淫乱な雌犬。
 楊が、朋輩たちがげらげら笑いながらそう言った。
 「楊、俺も……」
 「ああいいぜ、後ろを使えよ」
 「うあっ、や、痛っう」
 物音、気配。後ろにまわった男が腋から手をさしいれ乳首をつねって軟骨に似たしこりを愉しむ、身をよじって逃げんとする春虎を軽々抱え上げ膝にのせる、後孔に押し当てられる布地の突っ張りに動揺する、手と足を括られた状態では満足な抵抗など望み得ず首を振って息も絶え絶えに抗うさまはこれでもかと嗜虐心を煽り立てる。
 ずく、と、後孔を穿たれる。
 「---------っぐぅ、んンぅ!!」
 極限まで眼球を剥く。
 座位の体勢から後孔を刺し貫く怒張に仰け反るも、口腔にぱんぱんに詰まったもののせいで悲鳴が濁る。
 「苦しそうだなあ、顔が真っ赤だ」
 「息吸えねえんじゃなあ」
 「だけど前は元気だ、てらてら汁たらしておっ勃ってんじゃねえか」
 「女みてえななよっとした面してるくせに勃つもん勃つんだな」
 「楊、次代われよ」
 「後ろの具合はどうだ、さんざん使い込んで切れちまったか」
 「最初はきつくて噛み千切られそうだったけどいい感じにほぐれてきたぜ、ぐいぐい締め付けてくる。肉のついたいい尻だ」
 「どうし、て……やぁ、いっ」
 尖りきった乳首を爪でほじり、乳でも搾るかのようにねちっこくつまんで引っ張る。
 「……どうして、こんな……」
 こんなに嫌われてたなんて。憎まれてたなんて。
 「目障りなんだよ」
 たったそれだけの理由?
 「ほら、叫べ、廟の外まで声が聞こえたら誰かがすっとんでくるかもしれねえぜ」
 「あっ、はあっ、やっあっひあ!」
 後ろ孔に脈打つ怒張が突き立つ、男の膝を跨いだ体位はより接合を深くし体内に呑んだものが喉を突き破り飛び出す恐怖におののく、加護の失せた廟に哄笑が渦巻く、春虎のあられもない痴態に舌なめずりする男たちには良心の呵責など一片もないのだろう……

 因果応報、罰が当たったのか。
 今の今まで鬼風を縛りつけ家来として扱ってきた、罰。

 「お前を旦那様と呼ぶのなんざごめんだ、反吐が出る。おなじ下働きの分際で見下しやがって」
 「みくだしてなんか、ひあっ」
 「どんだけえげつねえ事してもだんまりで、どんな無理難題ふっかけても要領よくこなしやがって、むかつくんだよ」
 目隠しのむこうに楊がいる。
 おそらくは憎憎しげに春虎を睨んでいるのだろう。
 「抜け駆けは許さねえ」
 「!あぅ、ぐ、何」
 唐突に体が浮く。
 廟に集う男たちが一斉に口笛を吹く。
 「二本挿しって知ってるか」
 足を掴んで引き戻し、ついさっきまで男根を受け入れていたドロドロの孔に、春虎自身の涎と先走りとでてらてら艶かしく濡れ光る肉棒をあてがう。
 「孕ませてやるよ、春虎」
 楊の怒張ともう一本の怒張とが、石榴の如く爆ぜた肛門に競い合うようにしてめりこむ。
 叫ぶ、さけぶ、裂ける
 「ーーーーーーーーーあッ、ひィっ、あ」
 回想の中、連れ添い歩くお嬢様の麗姿は消え、黒い羽を背負う男が現れる。
 「すっげ、入るもんだなあ」
 「だいぶ緩んでたからなあ。見ろ、こいつ泡噴いてよがってやがる」
 黒い羽に遮られ、男の顔は見えない。
 「はっ、すげ、中で擦れてぶつかってる……」
 「ぎゅうぎゅうできっちい……いい感じだ、動かすぜ」
 肛門が裂けて血が滴る、毛細血管波打つ剛直が狭い孔を限界まで抉じ開け直腸を穿つ、前立腺を殴りつけられ快楽の源泉が煮立つ、狭窄した直腸を剛直が滑走するつど腹は膨張と収縮を繰り返し気が遠くなる。
 「ひあ、ぅぐあ、ああああっあっあ!」
 張ち切れそうな二本挿しで責め立てられ、自制の飛んだ腰が不規則に跳ね回る。
 「生臭せえねあ、匂いがこもってやがる。空気いれかえようぜ」
 「おい、勝手なことすんな、声が漏れたらどうする」
 「誰もこねえよ。ちょっと扉を開けるだけ……」

 鬼風、
 鬼風、
 たすけて
 死んでしまう。

 「招来、鬼風……」

 突如吹き込んだ颶風が廟に漂う生臭い匂いをなぎ払う。
 
 「ぎゃあっ!!」
 「なんだ!?」
 「わかんねえ、扉を開けた途端にすっげえ風が……」
 轟音、衝撃、振動。目隠しされた春虎は野太い悲鳴を聞く、なにかが激しくぶつりあう、おそらくは朋輩たちが颶風に吹き飛ばされ壁に天井に床に柱に激突する音。
 体内に挿入された肉棒がずるりと糸引き抜け虚ろが生じる。
 「何者だ!?」
 直感した。
 鬼風だ。助けにきてくれたのだ。
 「化け物だ!」
 「鬼神だ!」
 「畜生何がでまかせだやっぱいたじゃねえか、廟に鬼神が封印されてるってホントだったんだ、だから俺あ反対したんだ罰当たりだって……」
 「自分ひとりだけいい子ぶんなお前だって攫ってくんの賛成したじゃねえか、ここなら絶対見つかんねえ、お楽しみに邪魔が入らねえって!」
 阿鼻叫喚逃げ惑う朋輩たちを狂奔する颶風が鞭打つ、鎌首もたげた蛇の如く縦横無尽に風の鞭が撓って獲物を弾き飛ばす、柱が破砕され天井の一部が崩壊、漆喰と木片が混じった豪雨が注いで廟全体が鳴動する。
 「春虎はどうする!?」
 「どうでもいい、おいてけ!どのみち白痴もどうぜん……」
 楊の声が唐突に途絶え、続く異様な静寂。
 「ひい………」
 「……楊?」
 鉄と潮の独特の臭気が鼻腔をつく。あたり一面に充満する濃密な血臭にむせぶ。
 静かすぎて不安だ。どうなったのだろう。楊は、朋輩たちは……
 目隠しの裏で瞼がうつらうつらする。
 度重なる陵辱と幽閉の重圧が与えた疲労は著しく、判断力が低下し思考力が鈍り、次第に意識が霞んでいく。
 ひどく寒い。瞼を閉ざす。闇が二重に深まる。
 力強い腕が深淵に堕ち行く春虎を救う。
 あの日、木から転落した春虎を抱きとめたのと同じ腕。
 しゅるりと紐がほどけ両手が自由になる。
 床に落ちてとぐろを巻く紐に、足首から落ちたもう一本が番いの蛇の如く絡む。
 束縛された手足はぎこちなく腱が強張り、圧迫され続けた患部は鬱血のせいでむくむ。
 逞しい胸板に頬をくっつけ、安らぐ。
 「大丈夫か春虎、しっかりしろ、もう安心だ、今すぐ屋敷につれてってやるから」
 顔が見たい。
 今なら顔が見れる。
 混濁する意識の中、目を覆う布がずりおちる。
 酸鼻と猖獗を極めた、死屍累々の地獄があった。
 「………………………っ!」
 柱のいくつかは表面が削げてささくれ、床板は引っぺがされ惨状を呈す。
 あたり一面には悶死した朋輩たちの亡骸。断末魔の苦痛に極限まで眼球を剥き、口から血泡を噴いて胸掻き毟る。
 「どうして、楊、みんな、ああ、」
 おそろしい想像に結びつく。
 「お前がやったのか!?」
 「こいつらは報いを受けたんだ」
 嘘だろう、あまりにも酷い、確かに殺したいほど憎んだ、鬼風は手も足も出ない春虎の代わりに復讐を成し遂げた……
 「あ、あ、ああ」
 違う、こんなこと望んでない
 鬼風が勝手にやったんだ
 「どうして、こんなこと命令してない、人殺しなんて恐ろしい事お前にさせたくなかった!!」
 「ここ数日ずっとお前を捜してた。廟に閉じ込められてたなんて気付かなかった。いやな思い出があるこの場所を俺はずっと避けていた、もう少し早く気付いていりゃあ……」
 春虎を抱く腕に力がこもる。肉声と実体を伴い、鬼風が呟く。
 「すまねえ、許してくれ、春虎。守りきれなかった」
 春虎の下肢を伝い、鮮血が点々と床を叩く。

 鬼風が見たい。

 目隠しがひとりでに舞い落ち、春虎はとうとう愛しい鬼風と対面する―
 



 見た事を後悔する。

 「ーーーーーーーーーーーーーーっ!?」

 舞い落ちる目隠しのむこうに一瞬垣間見た鬼風の素顔、目鼻口が本来あるべきはずの場所にない、狂気の絵師の産物のようにそれらは歪む、正視に耐えかねて戦慄が襲う、これが鬼風、僕の友達?
 狂ったように身を捩る、咄嗟に目を塞ぎ顔を庇う、鬼風の腕をすり抜けて床に墜落、わけもわからず血の海を這って逃げる。
 化け物。
 そうとしか呼べない。
 目にしたのは一瞬、だから命は取り留めた。
 凝視し続ければ耐え切れず心臓が発作を起こしていた。
 ぴちゃぴちゃ血の海を這って逃げる、朋輩たちの無残な死に顔が瞼に焼きつく。
 「春虎?」
 「化け物………っ」
 貧血から来る眩暈が襲う、胃の中身を嘔吐する。
 おぞましい、おそろしい、気持ち悪い……
 気を失う寸前、春虎の目が捉えたのは、世にも醜い異形の姿を描いた掛け軸だった。 

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鬼風 | コメント(-) | 20010503095522 | 編集
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