ロールシャッハテストB

まさみの18禁オリジナルBL小説ブログ。

最近のトラックバック
ブロとも申請フォーム
スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

関連記事 [スポンサー広告]
スポンサー広告 | コメント(-) | ------------ | 編集
脅迫するものはされるもの10

 「俺の味を穴の奥まで覚えこませて二度とバンリが使えないようにしてやる」
 千里以外の男を受け入れたことない場所に力づくで熱い塊が押し入ってくる。
 「―っ、ぁっああ」
 たっぷりローションを塗した三本指で慣らされたとはいえそこは本来男の物を受け入れるようにはできてなくて、きつく窄まった肉襞が収縮し、深々穿つ杭を吐き出そうと抵抗する。
 大量の脂汗がこめかみを伝う、目に流れ込んで涙と混ざって視界が曇る、悲鳴だけは上げないと決意し血が滲むほど噛み締めた唇からくぐもった呻きが漏れる、どれだけ堪え殺そうとしても魂の源泉からこみ上げる純粋な苦痛の呻き。
 なにされてるんだ俺?
 今日会ったばかりの男にヤられてる強姦されてるベッドの支柱に手錠で右手を繋がれて転がされてガンガン突かれてる。
 有里が笑う、張が毛と黄が哂う、哂う哂う哂う幾重にも波紋を描いて渦巻く哄笑、意志に反しびくびく痙攣する下肢、内腿の筋肉が突っ張ってびくびく跳ねる、体内に無理矢理挿入されたものが鼓動に合わせ熱く脈打つ、服に隠れて形状までは見えなかったそれが俺を容赦なく串刺しにし律動的に攻め立てる。
 嘘だろ?
 どうしてこんなことに不毛な繰言の自問自答頭が働かねえ激痛で意識が覚醒気絶すらできねえ、きつく目を瞑る、現実を閉め出す、しとどに汗を吸ったシャツが肌にへばりつく、腹の上でさかる有里をどかそうと足を蹴り上げる真似をしたらすかさず張たちが押さえ込む、手も足も出ねえ、ベッドに磔にされただただ喘ぐ。

 千里。
 どこだ?
 どうしてこない、現れない。
 迎えに来るって約束したのは嘘か。

 「やめ、うあ、痛っう、あっ、離れろ、きつっ、あ」
 有里を拒む、恥も外聞も見栄も意地もかなぐり捨て行為の中断を求め訴える、右手に噛まされた手錠が支柱の表面を削りがちがち性急に鳴る、手首が抉れて内出血が生じる、手首の痛みにも増して下半身を貫く激痛に翻弄され嗚咽とも喘悲ともつかぬ声を上げる。
 有里が突く、抉りこむように腰を使う、肉襞が蠢き収縮してペニスを奥深く銜えこむ、体の内側からごりごり削られ魂を削ぎ落とされる。
 「ざけっ、な、変態……うあ、抜け、今すぐ、―っ、ちさと」
 頭が朦朧とし思考が拡散、無意識にあいつを呼ぶ、口走る、縋りつく。
 瞼の裏の闇が視界を閉ざす、喧騒がさざめく、張が中国語でなにかを言う、毛と黄の濁声が耳朶を打つ。

 「有里さんこいつきつそうよ。ほぐし方足りなかたね」
 「これくらいでちょうどいい、締まりがゆるいと物足りない」
 「あいやー有里さん鬼畜あるー」

 シーツを掻き毟る、蹴り上げる、どうにかして俺の上に覆いかぶさる変態を退けようとあがくも無駄な努力、四対一じゃ絶対的に不利。
 有里が俺の上でリズムをつけ動く、俺の腰を軽々抱えこみ抽送を行う。
 「なん、で、俺が?」
 腸内にたまったローションが抽送にかきまぜられ淫猥な水音が泡立つ、それが更に恥辱を煽る、ローションを丹念にすりこんで潤滑を良くした腸内をペニスが滑走する。
 有里の物は信じられないほど長くて苦しいほど奥に届く、前立腺を繰り返し打たれその度感電したように背中が撓り生木を引き裂く激痛の中から快楽の熾き火を燻りおこす。

 そんなこと、望んでねえのに。
 俺は、自分の体さえ自由にできないのか。

 千里は?
 いつくるんだ?

 前に俺が痴漢に遭った時みたいにドア蹴破って殴りこんでくる姿を想像する、今か今かと期待する、一方で来るな来るなと切実に祈る、今のかっこを見られたくない、裸に剥かれ有里に貫かれるブザマなざまを後輩に晒したくねえ。
 来い、来るな、来い、来るな。
 願いと祈りが音速で交錯する、どっちにも決めかね迷う、葛藤に揺れ動く、背中合わせの希望と絶望の重圧に押し潰される。
 呼吸の仕方も忘れた俺の質問に対し、有理は至極あっさり答える。

 「なんでお前が?決まってる、バンリに手を出したからだ」

 むちゃくちゃだ。

 「俺から手を出したんじゃねえ、あいつが、ひう」
 続きを遮るように一際深く突かれる、怒張したペニスが前立腺を弾く、衝撃が腰に響く、ローションと空気が攪拌されぐちゃぐちゃ湿った音がたつ。
 「身代わりだろう、お前は」
 胸がひとつ、鼓動を打つ。
 顎に手がかかる、その手を振り払う、再び掴んで正面に固定する。
 酷薄な色の目が、優越感を滲ませて、まっすぐに俺を見据える。
 「まさか勘違いしてたのか、バンリの言葉を真に受けて恋人だって。釣り合うわけないだろうに」
 「妄想、癖は、兄弟で遺伝かよ……俺は普通に女が好きで、千里の事なんか全然これっぽっちも」

 要領のいい千里が嫌いだった。
 大嫌いだった。

 「あいつは根っからのサディストだ、真性ド変態の異常者だ、姑息な手ばっか使いやがって……調教だとか、ドレイだとかほざいて、人の事さんざんおもちゃにして……会社でも駅でもどこでもヤりたがるから体がいくつあっても足りなくって」

 そのくせ妙に純粋で。
 寂しがりやで。
 ガキみたいで。
 ほっとけなくて。

 それが仇になったのか?

 「引き取ってくれんならせいせいする、どうぞお好きに、だ……保護者なんだろあんた、とっとと貰ってってくれよ、いい加減うんざりしてたんだガキの世話には!はっ、働かないでも食えていける大企業の御曹司なくせに何を好き好んで暑さ寒さに負けず外回りなんて、営業でぺこぺこ頭下げて、指紋すりきれる勢いで名刺交換して、ほんとならそんな必要全然ねえのに、金持ちの道楽で」

 俺との事も道楽のひとつだったのか?
 そうなのか、千里。

 「―何度も、なんっども、死んでほしいって祈ったさ」
 嘘じゃない、それは誓う。
 千里に犯されたあの夜、悪夢の夜、それからも千里が俺に何かするたび、会社のトイレの個室でローター突っ込まれた時やプレゼンで見世物にされた時に本気で祈った、頼むから本当に死んでくれと願った。
 俺が今こんな目にあってるのも逆恨みされて犯されてるも千里のせいあいつが諸悪の根源すべてのトラブルの発端、だから死ねお前さえ死ねば丸くおさまる悪夢が覚める脱け出せる、もういい加減許してくれ解放してくれ、日常に戻らせてくれ。

 俺にとって千里は憎悪の対象で

 「あいつなんか、好きじゃねえ。このさき好きになることなんか、絶対ねえ」
 絞り出すように、言う。
 嘘か強がりか、唾棄するような調子で断言。

 否定の台詞と裏腹に眼球があっちこっち動いてあいつを追い求める、スイートルームのどこにも姿が見当たらないあいつを捜す、床に放置された携帯に視線がとまる、シーツを這って手を伸ばす、だめだ届かねえ、あれさえ手に入れば千里と会話できる、声が聞ける―……
 「バンリはお前の事なんか好きじゃない。現に助けにも来ないじゃないか」
 有里が耳元で囁く。
 「バンリは俺の言うことならなんでも聞く良い子だ。さっきラウンジで話し合った」
 「なに、を?」
 「最高の見世物をご覧にいれよう」
 くつくつと喉の奥で笑う。
 嫌な笑い方に汗が引く。
 「バンリは助けに来ない、なぜならお前には興味がない。所詮身代わりのおもちゃ、俺がいない間退屈を紛らわせるために飼いならした男をわざわざ助けに来る理由がない。バンリの外っ面にだまされたのは職場の連中だけか?ちがうだろう、お前もだ。一番の貧乏くじを引いた」

 貧乏くじ。
 騙された。
 俺が。俺も。

 「ゲームだったんだよ、他愛もない」
 有里が皮肉っぽく唇の端を歪める。
 「昔から俺たち兄弟がやってたゲーム。あいつが逃げて俺が追う、あいつが男をひっかけて俺が引き裂く、そしてあいつは戻ってくる。今回はたまたま俺が不在でブランク空いたけど、バンリはちゃんと相手を見つけてきた。いいつけを守る良い子だ」
 「……どういう意味だよ」
 「兄弟二人で何も知らない馬鹿を挟んで嬲る、最高にサディスティックでドメスティックなゲーム。願わくば獲物はしぶといほうがいい」

 昔から兄弟間で行われていた背徳的なゲーム、賭け。
 千里が男を落とし、アブノーマルなセックスを仕込んで兄貴と共有する。
 俺はその、賞品にされた?

 「……すっかり出来上がったのを兄弟仲良く召し上がるってか」

 事の始めから嘘をついてたのか。
 俺を好きだってのはでたらめで好きが高じてレイプしたってのはでまかせで、性悪兄貴がはるばる凱旋なされた今日のよき日のために全部お膳立てされてたのか?

 兄貴の機嫌をとるためのイケニエ。
 それが俺。

 「俺という男がいるのにお前なんかに本気になるわけないだろう」
 「!っぐ、あう、離れ」
 有里が抽送を再開一気に押し入ってくる、怒張が体内を抉る、前立腺を突かれ弾かれ脊髄をしびれるような快感が貫く、変だ、おかしい、なんだ?体が、

 「あ、っく、ふぁ」

 変
 熱い、疼く、有里と肉と肉で繋がった部位からマグマのようにドロドロに溶けてひとつになっていくような感覚、肉と肉の境目が融解、細胞と細胞の境目が融合、思考が輪郭を失う、ペニスが挿入されたままの直腸が津波のようにうねり狂う、大量の発汗、心拍が跳ね回る、窄めたつまさきで既に皺くちゃのシーツを掻き毟る。

 「は、何…………」
 「くっきり形が出てる」
 「!あっく、」
 尖りきった乳首がシャツに形を透かし、有里がそれを軽くひっかくなり、それだけで達してしまいそうな快楽の波が襲う。
 「あつ……んぐ、ぁう、てめ、なに」
 「催淫剤だ」
 サイインザイ?
 詰問しようと下手に口を開けば熱く湿った吐息に喘ぎが混じりまるで感じてるようで、違う、感じてねえ、無理矢理の行為は痛いだけ全然気持ちよくなんかねえ。
 おかしい、熱い、じれったい。
 素肌がシーツと擦れ合う感触がもどかしい、シャツと乳首が擦れ合う感触さえ鋭い性感となって突き抜ける。
 「きつ………」
 ペニスが挿入された直腸が膣のように収縮、それまで不快でしかなかった内腿を伝うローションのぬるつきさえ気持ちよくなる。
 有里が静かに顎をしゃくる。張たちが意味深にほくそえんで手を放す。
 痣になるほど強く押さえ込まれた手足からようやく重りが取り除かれた安堵より、変調を来たした体への不安と不審が先に立つ。
 前に血が集まり始めたのがわかる。
 手も触れられてないのに半勃ちの状態になったペニスから汁が零れる。
 「ローションに混ぜといたのが効いてきたな」
 「くすり、つかったのか」
 「痛いだけじゃ気の毒だろう」
 「手加減なしでビンタくれたくせに、よく言う……」 
 「面の皮が厚いから平気だろう」
 放とうとした罵倒は喘鳴に紛れて消える。
 直腸の襞ひとつひとつに練りこまれた淫催剤がその効力を存分に発揮、快楽の抽出と濃縮の過程を同化し痛みを中和していく。
 「お前も千里もくそくらえ……兄弟そろって、どっからそんなクスリ、仕入れてくるんだ……」
 「今はインターネットで簡単に買える。俺は業者から直接買った、効果は折り込み済み。特別強烈なヤツだから一回ヌいたくらいじゃおさまらない」
 喉が異常に渇く、体中が干上がる、渇望と欲望が直列で繋がる。
 「はっ、はあっ、は………」
 「苦しいだろう」
 浅く息が弾む。
 心臓が狂ったように早鐘を打つ。
 さっきまで痛いだけだった行為がもっと別の屈辱的な意味を持つ、脂汗がこめかみを伝う、シーツに点々と染みを作る、目を瞑る、開く、視界が歪む、物欲しげに生唾を飲む、喉仏が上下、下腹がじんわり熱を帯び股間が昂ぶる。
 「―ぅ、抜け」
 「どっちを?」
 手錠か、ペニスか、両方か。
 意地悪く聞く有里、俺に顔をつきつける、吐息の湿り気がシャツ越しに乳首をくすぐってひきつけを起こす、他人の息遣いにさえ感じてしまう。
 「どっちも、先、入ってんのから……ひぅあっ!?」
 有里が中に突き入れたまま腰を回し、巻き込まれた襞が蕩けそうな熱を生む。
 「―っ、の、やろう……」
 「お前ら、こいつ『で』遊べ」
 ベッドのまわりに集う張たちに有里が命令し、その意味を理解し愕然とする俺に、一斉に手が群がる。
 肩に手が触れる、脇腹を無遠慮にまさぐる、シャツの隙間に忍び込んで平たい胸板を何往復もなでさする、毛と黄がシャツに浮く突起をつねって遊ぶ「痛ッう」俺の反応を哂いつつ搾る、引っ張る、こりこりと捏ね回す、熟れた顆粒を指で挟んで揉み転がし緩急つけて刺激を加えつつ開発していく「あ」毛の手が内腿を滑り下腹部へ「さわんな、そこはよせ、小便してからよく振ってねえから汚ね」萎えさせようと企む台詞を無視、半勃ちの状態で放置されたペニスを掴む「!?ふ、」カリ首を爪の先でほじる、根元から先端にかけ荒っぽくやすりがける「んう」しっとり汗ばむ手が口をふさぐ、俺の口をぴったり塞いだ張が眼鏡を奪う。
 剥き出しの胸を腹を発情した蛇の如く手が這う、有里は俺の中に突っ込んだまま張たちの好きにさせそれを眺める、眼鏡を奪われ輪郭が歪む視界に今や完全に勃起した俺自身が映る「ぅむ、うぐ、ぁぐぅ!!」首を振る、抗う、スプーンの握り方を間違えた子供を矯正するように有里が俺の左手を掴み自分のシャツへと移植、シーツの代わりに有里のシャツを強く強く握り締める、そうやって何かに誰かにしがみついてないと霧散しそうでとてつもなく不安だった。
 ペニスをしごく手が加速する、きつく目を瞑る、有里のシャツを強く掴む、前から後ろから快感が波濤を打って押し寄せ理性がぐらぐら煮立つ。
 「あっ、あ」
 前と後ろと後ろと前と見境を失う、先走りの汁に濡れそぼったペニスの赤剥けた先端を手が擦る、イきたくねえイきたくないイったら恥だ、強情に抗う意志が一コスリごとふやけて萎えていく、気持ちいい、イっちまいそうだ、自分でするよりずっとずっと千里にされるよりずっとずっと違うクスリのせいだ嘘だ手が上下加速ペニスが生き物の如く震え稲光が股ぐらから脳天まで根を張る。
 「!ーひ、あああぁっ」 
 射精の瞬間。
 今まで体験したどの射精より強烈な快感とその後の虚脱感、大量に分泌された精液に塗れ放心、大きく口を開き息を吸う、吐く、汗でしとどに濡れそぼって芯から萎れた前髪が顔を隠す、苦しい、射精したのに全然熱が去らないもどかしさが消えず切なさが募る。

 「……さと………」
 どうしてこんな時に、あいつが思い浮かぶ。

 苦しい、じれったい、もどかしたい、体内に蟠る熱を一滴残らず吐き出したい、頭が変になりそうだ、全身が疼いて体の先端が特に疼いて今達したばかりのペニスが再び力を持ち始めて乳首がシャツと擦れてむず痒くて……

 目の前に、千里が現れる。

 「千里、はやく」
 手を伸ばす。指を触れる。
 「はやくくれ、お前の、それ、もっと奥……いつもみたく、ぐずぐずすんな」
 千里が笑う。笑って、俺を抱く。
 「クズミは淫乱だな」
 千里が俺を呼び捨てる。一抹の違和感を覚えるが、どうでもいい。
 「中、熱い……こんなの死んじまう、早くらくにしてくれ、頼む……」
 「俺が欲しいのか?」
 「くれ、今すぐ……」
 「バンリじゃないのにか」
 何言ってんだ、バンリはお前だろう。
 「―っ、いい、いいから早く、イきたい、イかせてくれ、なんでもするから、言うこと聞く!」
 「バンリじゃなくていいんだな」
 頷く、何度も何度も頷く、そうしなきゃ永遠に苦しみが地獄が続く、体の中から煮殺されてしまいには息もできず溺れ死ぬ、前にも増して強くしっかりと狂おしく千里に抱きつく、胸のあたりに口づける、このへんだろうとあたりをつけ突起をついばむ、いつもされる方でするのは慣れないが拙いながら懸命に奉仕する、千里が笑みを深める、よくできたとほめるように俺の背中をなでる。

 そんなぬるいのより、今すぐアレが欲しい。

 「はっ、はふ、は」
 唇にしゃぶりつき、積極的に舌を絡めに行く。
 テクニックに翻弄されつつ、辛うじて追いついていく。
 「へたくそだが、おまけで及第点をやろう」 
 千里の声―こんな声だったか?―もっと高かったような
 粘着な唾液の糸引き唇が離れていく。千里が俺を抱き直す、体の力を抜き素直に従う、千里の背中に惰性で腕を回し虚脱しきって身を委ねる。
 「ああっ、あっ、あっ、あああああああっ!」
 動きが再開し体が上下する、振り落とされないよう必死にしがみつく、待ち焦がれたものを与えられ飢えが満ち足りていく充足感に声を上げる、肉の隙間がぎっちり埋まって一番欲しかった所に届いて最上級の快楽に溺れる、体の細胞ひとつひとつが沸騰し溶け合って官能の渦を巻く。
 「あっ、あっ、ああっ!」
 挿入の度合いを深めて肉の快楽をもっと貪ろうとできる限り密着する、自分から腰を振る、相手の背に回した腕をきつくきつく閉じる。
 息遣い、衣擦れ、唾液を捏ねる音、ローションに空気が混ざる音に張たちの淡い失笑。
 それら雑音の坩堝の中に、ドアが開く音を聞く。 
 誰かがこっちに向かってくる、歩いてくる。
 関係ない、眼中にない「あっ、あふ、ふあ」揺さぶられるがまま腰の動きを合わせる、一番いいところに当たるよう腰を浮かし角度を調整……
 「ははっ、やっぱり、思ったとおりだ、別にあいつじゃなくてもよかったんじゃないか!他の男に抱かれて夢中で腰振って、ほら見たかバンリ、これがお前がご執心の先輩の正体だ」

 え?

 淫蕩な熱に濁りつつあった目が再び焦点を結び、ベッド横に愕然と立ち尽くすスーツ姿の男を映す。

 本物の千里がいた。
 
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ

リーマン×リーマン | コメント(-) | 20010419225343 | 編集
ブログ内検索
     © 2017 ロールシャッハテストB  Designed by 意地天
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。