ロールシャッハテストB

まさみの18禁オリジナルBL小説ブログ。

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退出ゲーム(初野晴)



「きみたちがこれから経験する世界は美しい。しかし同時にさまざまな問題にも直面するし、不条理にも満ちている。
僕は成島さんが無理に吹奏楽部に戻らなくてもいいと思っている。
だがもし、立ちどまった場所から一歩を踏み出すきっかけをだれかがつくってくれるなら、それは大人になってしまった僕じゃなくて、同世代で同じ目の高さのきみたちの役目であってほしいんだ」

「女にはわかるまい。蝶を追っていつの間にか山頂に登っている、という美しいたとえが」
「女にはわかるのよ。蝶を追っていつのまにか近所のドブにはまっている、という醜い現実が」


穂村チカ、高校一年生、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。
上条ハルタ、チカの幼なじみで同じく吹奏楽部のホルン奏者、完璧な外見と明晰な頭脳の持ち主。
音楽教師・草壁信二郎先生の指導のもと、廃部の危機を回避すべく日々練習に励むチカとハルタだったが、変わり者の先輩や同級生のせいで、校内の難事件に次々と遭遇するはめに―。化学部から盗まれた劇薬の行方を追う「結晶泥棒」、六面全部が白いルービックキューブの謎に迫る「クロスキューブ」、演劇部と吹奏学部の即興劇対決「退出ゲーム」など、高校生ならではの謎と解決が冴える、爽やかな青春ミステリの決定版。

最ッッ高に面白かった!!!!!!!!!
もう最高、大好きこのノリ、これぞ私がもとめていた青春ミステリ!!
そりゃ有栖川有栖も帯で絶賛するよあー楽しすぎる!!!
中学時代、体育会系企業ノリのバレー部で活躍した穂村チカは高校じゃ足を洗って吹奏楽部のフルート奏者となる。高校で再会した幼馴染上条ハルタは二重瞼ぱっちり大きな瞳とさらさら黒髪、チカが心から切望したパーツを生まれ持った女の子の心を掴まずにおれない美少年。
そんな二人が恋に落ちた相手は吹奏楽部の顧問、黒縁眼鏡が似合う優男で一部でのび太くんとあだ名される草薙先生(男)。
「恋敵が幼馴染でしかも男、しかもしかも美少年。こんな三角関係認めない」
頭のおかしい(もとい)個性的な人々に囲まれチカの多難なスクールライフが始まった……。

ラノベ的な設定、ラノベ的なキャラ立ちしまくりなキャラの暴走会話がめちゃくちゃたのしい。
ボケるハルタに息切れしてまで突っ込むチカが最高。女の子も羨む美少年な設定のハルタもへタレで笑えるところがあって、中身はまんま恋する乙女(しかし抜け駆け禁止協定ゆえ睨み合いが続く)。この二人を囲むキャラもいずれ劣らぬ濃いヤツばかり。チカの友達でイラスト部の希、人騒がせないばり屋だけどなんか憎めないマジック部の藤原先輩、過去に傷を持ち吹奏楽からとおざかっていた天才オーボエ奏者・成島(クーデレ眼鏡っ子)、中国系アメリカ人で長めの前髪と繊細な切れ長の目が印象的なサックス奏者セイ・マレン(ちょっと暗い)、セイの友人で彼をむりやり演劇部に入部させた演劇に賭ける情熱は暑苦しいほどな名越、あんちゃん!おとうとよ!なノリがベタなセールストークにかけては右にでるものない発明部の萩原兄弟、萩原兄弟を足蹴にするのがシュミのワンマン生徒会長日野原さん……数え上げたらきりがない素敵な後輩と同級生と先輩。

ミステリーとしてもよく出来てる。
成島さんの弟の遺品の全面白のルービックキューブに悩むハルタが、草薙先生の「禅問答」をきっかけに、反則ともいえる手法を用いて正解に辿り着く発想の転換が素晴らしい。
収録作で一番好きなのは「退出ゲーム」。サックス奏者セイ・マレンの引き抜きをめぐり演劇部と吹奏楽部が熱い火花をちらし、やがてそれは「退出ゲーム」という即興演劇での勝負になだれこむんですが、これが面白すぎる!!!要は特定の人物にいちゃもんつけて舞台から退出させるのを競うゲームなんですが、それをより自然に行わなければいけない、発想力演技力を問う難易度高い課題。劣勢を一瞬で覆したハルタのあざやかな機転に脱帽です……!
というか作中劇「ガチャピンをはねた日」に爆笑しました。
やばいです、ツボにはまりました、三十秒間笑いがとまらず酸欠に陥りました。
後半、「エレファント・ブレス」で発明部の部室に強引に連れ込まれたチカが聞かされる、萩原兄弟のセールストークがまた……「思い出枕」という好きな夢が見れる発明品を匿名売買した容疑で生徒会長・日野原に激しく責め立てられた萩原兄弟が、その効能を必死に説明するのですが、チカのツッコミが冴えまくる!バカとナントカは紙一重な萩原兄弟ノンストップで面白すぎる!日野原さんもボケかよ!!
切ない所、ほろっとくるところも多々あるのですが、なんといっても笑いのセンスが素敵すぎ。枕を手に現れた意外な人物に対し「汚される!汚される!」という悲痛な叫びがもうね……だめだ、腹筋よじれる……。

心根が真っ直ぐで世話焼きなチカ、恋する乙女(?)で頭がキレて、実はとても優しいハルタのコンビを応援したくなる。またこの素敵なキャラたちに会いたくなる。「退出ゲーム」はチカが一年時の話らしいんで、二年時、三年時の続編がでると期待していいんですよね……?というか絶対読みたい、会いたい、読ませてくれなきゃ恨む!こんな素敵な登場人物生み出しといてこれぽっきりは惜しすぎる初野さん続編ぜひおねがいします!
将来を嘱望された優秀な指揮者だった草薙先生が挫折した理由も明らかにされてないし、ハルタがアパートの部屋借りてる複雑な事情も気になるし、チカのフル突っ込みとハルタのボケをまた見たい!二人に振り回され脱力気味の成島さんのクールな毒舌、名越の暑苦しい漢ぶり、春から入学予定の高校に変装して潜入しちゃう行動派・後藤さんと日野原会長の口喧嘩が見たい!!いっそ漫画化して!!
いやー「漆黒の王子」のあとにこれ読んでよかったです。最ッ高に幸せな気分になれました。読後感爽やか。逆だったらきっと地の底までおちこんでたな……。
  
腐女子視点で見ても美味しい設定もりだくさん……草薙先生に片思いする美少年ハルタはもとより、小学校からの幼馴染で、人望と信頼集める生徒会長の地位にありながら「学校を出て本当に成功するのはアイツらだろうな」と萩原兄弟を認めてる節のある日野原さん(でもいざ本人たちの前に出ると足蹴にして土下座させる俺様なツンデレ)とか、心を閉ざしたマレンを案じて「演劇に興味なくてもいいから」と演劇部に引き込んだ名越の男前な友情など、ああくそ、おいしすぎる……特に日野原会長がいいキャラしてるんです。萩原兄弟にあんなことこんなことされたらいいな!!

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